私たちの習慣をもっと環境にやさしいものに変えていこうとするとき、私たちが変えられる最も重要なものは、私たちの考え方だと思います。
地球の資源は限りがないから自分たちの好きなだけ使える。資源と同様、ごみ廃棄場も限度がないから物をどれだけ捨てても問題なし。‐‐というのが、現在ある私たちの文化の考え方ではないでしょうか。車のガソリン、家や電化製品に使う電気を使うとき、私たちはお財布の中からどれだけ支払うかという目先の出費のみを考えてしまいがちです。物を買うときも、それらを捨てた後はどうなるんだろう、といったことは考えたりしていません。1週間に一度ごみ収集に来てもらって、必要ないものは全て目の前から消えてしまいます。"去るもの日々に疎し"ということわざのように、見えないものは忘れ去られます。
でも、これは古い考え方。私たちの新しい考え方は、ほぼ正反対。エネルギー源の使われ方や(いつかはゴミになってしまうであろう)全ての品物には、犠牲や代償が伴っていると考えることが必要です。
それが"もったいない"の精神です。
"もったいない"に相当する英単語はありません。英語にすると'地球とその資源はすごく貴重だから、今持っているものを大切にして、考えなしにものを使わないようにしよう。まだまだ使えそうなものを簡単に捨てないようにしよう。私たちの環境に感謝しよう、無駄遣いはよそう。'という感じでしょうか。
"もったいない"が日本語で使われる例:地場産市場に行ってリンゴを何個か買って、レジに行きました。すると、レジの人がリンゴを袋に入れようとしました。あなたはニッコリ笑って"袋がもったいないので、いりません"と言って断る。レジの人も、ニッコリ笑ってリンゴだけを手渡し、あなたはポケットや持参した袋にリンゴを入れて持って帰るとか。他にも、歯磨き中に水を流しっぱなしにしていると、あなたの配偶者が"もったいない"と言って水道を止めたり。こんな風に日本語では"もったいない"が使われています。
ワンガリ・マータイさんは、民主主義、女性の権利、そして、特に環境保護の活動促進への貢献が認められ、2004年にノーベル平和賞を受賞したケニア人の女性です。マータイさんは、世界中で環境保護を訴えてこられました。2005年に来日されたときに"もったいない"という言葉を習って以来、国際的な、どの言語でも使える環境活動の精神を表す単語として、"もったいない"を広めていらっしゃいます。
彼女に習って、この単語を英単語のひとつにしていきましょう。そして、もっと大切なのは"もったいない"の精神をもって毎日の生活をしていきましょう!
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